2017年10月21日土曜日

ほのかに照らす


築地で’いちにちじゅう蛍光灯の青白い光を浴びて仕事し、葉山の家に帰ると、温かな色合いの、ほのかな灯りを自然と欲してしまう。昔ながらの白色電球のオレンジ色。その色を完璧に再現するLED電球にいまだ出合えず、食事の場など明るさが必要な場所はLED 電球色を採用しつつ、くつろぎの空間では『エジソンバルブ』をまだ併用している。


壁には竹かごのシェイドをかぶせた小さな白色電球を配している。このぼんわりと夢みるようにおぼろげではかない光に心がやすらぐ。竹かごをランプシェイドに活用するアイデアは故・久野恵一さんから教わった。故・柳宗理さんも四ツ谷のアトリエで中国の竹かごをランプシェイドにしていたと聞くが、宗理さんは恵一さんの家でその着想を目にして真似たらしい。精巧に編み組みされた日本の職人のものではなく、雲南のものだろうか、ざっくりとおおらかに編まれた中国のかごを選ぶところが、いかにも宗理さんらしい。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. f/1.4