2016年12月9日金曜日

古書店のとなり



11月中旬から1カ月かけて、鎌倉の古書店「ウサギノフクシュウ」に愛蔵本を週末ごとに持ちこむ。店主オグリさんは一冊一冊、ていねいに観てくださるから、冊数が多いときは、それなりに査定時間を要します。毎回、11時半の開店を目指して訪ねているから、おのずとお昼ご飯を食べながら、待つことに。お店はいくつかの選択肢があるのですが、となりの「sahan」の混みぐあいをまず確認することが多いかな。タイミングよければ、ここで鎌倉駅のホームをのぞむ窓辺の席につきます。



オグリさんの本に向けるまなざしと同じく、女性店主の食への深い愛情を感じる、きちんとした料理。ひとつひとつの皿や椀、碗をいとおしむように、箸とスプーンをのばします。なごやかで、凛としている。食のたいせつを思い起こすひととき。平穏さに包まれ、感謝の気持ちが湧きます。こういう心を深く充たすランチに東京では、なかなか出合えないのは、どうしてなのだろう。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f4