2016年9月29日木曜日

旅の本と写真


旅と写真。
ぼくが生業にするテーマを、
銀塩写真主体に構成する「TRANSIT」。
中身を確かめず
毎号購入する唯一の雑誌です。
最新号はイタリアやフランスなど
スイーツをめぐる旅。
在本彌生さんハッセルブラッドCMや
ライカR6、古いレンズで
撮影したと思われる写真に魅了されます。

在本さんの幅広い才覚のうち、
フィルム写真に
スポットをあてる加藤編集長の
眼とセンスがいい。



華やかな職歴をもつ彼女。
エレガンスな佇まいと身なりで、
ひとり旅をして、
街で出会う魅力的な人たちと
向き合う様子が目に浮かぶよう。
相手の眼を見て、撮影の許可を得る。
仕事の意識が後押しするといっても
とても勇気が要ること。

いちように被写体の表情が柔和なのは
在本さんならでは、なのでしょう。

そんな彼女が撮影を担当した本が
パリ・スタイル』(リトルモア)。
パリに20年間暮らした村上香住子さんが
住民の視点と嗜好で勧める街案内。
カバーをはずすとシックな表紙が出現。
内容はもちろん本の装丁も秀逸。
アートディレクションは
「旧・クウネル」の有山達也さん。
完璧だ。

LEICA M-E , MACRO ELMAR90mm / f4