2017年2月28日火曜日

残りの福々


鎌倉「もやい工藝」の「小鹿田焼展」で買った焼きものはもうひとつ。坂本浩二さんの筒花瓶です。大きな壺づくりの名手である浩二さん。この花瓶の造形もどっしりと安定感があり、高い技工で制作されています。3種残っていて、迷いに迷いましたが、胴がくびれたセクシーな飴釉、打ち刷毛目伝統文様をチョイス。いちばん地味な印象ですが、文様の正確なリズムと温かみのある色合いに、眼が心地よさを感じました。


家に帰って、しばらく不在で困っていたカトラリー容れとして活用。食卓のイームズ・ラウンドテーブルのそばに置いて、食事やくつろぎの時間に眺めます。憩いの場に落ち着きと華がもたらされました。日常にさりげなく溶けこみながらも、色とかたち、文様が空間のアクセントになる。小鹿田焼のうれしい魔法です。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
SIGMA DP3 MERRILL




2017年2月27日月曜日

残りの福


本日2月27日(月曜)まで延期された、鎌倉「もやい工藝」での「小鹿田焼展」。会期中、最後の週末に2日連続で足を運びました。


葉山からビーチづたいに、春霞の海景を観ながら佐助の谷戸へ。往復20kmのスロージョギング行。情趣ある季節の花で彩られる店内も、春一色の温かみに満ちあふれていました。


おっ、気になっていた坂本浩二さんの筒花瓶も残っている! 3種あるうち、好みのものを選択(何を選び、どう使うのかは明日、報告しますね)。


スタッフOさんと李朝面取の蓋が小鹿田焼、柳瀬朝夫さんの薬味入れ壺に酷似していると話が及んだとき「ああ、あれですね」とOさんが棚を指し示す。飴釉掛け流し、かたちの風情が柳瀬朝夫さんの人そのものを物語るような、小さな壺。まだ、こんなに佳いものが買われていなかったのかと驚く。同時に、すっとこの佳いものを感得できなかった自分の眼に落胆。ありがちなことですが、残りものには、やはり福があったようです。手のひらに載るサイズでも、つくりの佳さ、かたちの力強さは両腕で抱える大きな壺と変わらない。


いただいて、家の面取壺に並べて飾ることにしました。きっちりとした熟練の仕事のなかにも、どこかのびやかな余地を残している。2つのものの工人、美意識、技工、時代がシンクロする不思議な既視感を覚えました。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4
SIGMA DP3 MERRILL



2017年2月26日日曜日

散る花、咲く花


激しい寒暖の差を繰り返しながら、季節は確実に春へと移ろいつつあります。週末、葉山での「こみち」やビーチの散歩で、道すがら目に入る花々は雄弁にその変化を伝えます。


近所の煙草屋にて。濃厚なグリーンを背景にしたホワイトピンクが艶やか。よく知られた植物なのに、毎シーズン名を忘れてしまう。うちの小さな庭にも植えたい。


浜大根の紫が砂浜に点在しはじめる。華やかな色の足音が聴こえてきました。

LEICA FLEX SL , SUMMICRON-R35mm(2ROM)/ f2
+KENKO MC CLOSE-UP No.3 ,
FUJIFILM SUPERIA Venus 800


2017年2月25日土曜日

カゴで通勤



沢グルミ皮を編み組みしたカゴを携え、葉山の家と築地の仕事場を行き来するようになって、早一カ月。ボッテガ・ヴェネタのブリーフケースのデザインを、ワイルドにしたような風情。自身の持ち物に合わせて寸法を指定したカスタムメイド。野に分け入り素材を集め、工房で乾燥させ、木型をつくるところから逆算すれば、制作には一年以上要している。それほど手間がかかり、なおかつ野趣に富むこのバッグが、ヨーロッパのブランド品に比して5分の1の価格で手に入る。世界で唯一のものだけど、壊れたら修繕可能だし、製法を受け継ぐつくり手はぼくよりずっと若い。生涯愛用できるマイ日用品。特別な手仕事品だから、移動中に視線を感じることはある。他人の眼をあまり意識せず、ふだん使いできるかが心配でした。毎日使い、その意識は薄まりつつあり、むしろ、このカゴが都会に向かうテンションを高めてくれる。そうまで思い込めるようになりました。カゴ男子デビューを順調に果たせているようです。

LEICA FLEX SL , SUMMICRON-R35mm(2ROM)/ f2
+KENKO MC CLOSE-UP No.3 ,
FUJIFILM SUPERIA Venus 800

2017年2月24日金曜日

ぼくたちの好きな横須賀チャイニーズ


週末、おいしい中国料理を食べたい。そんな欲求に応えてくれる一軒。三浦・横須賀地区でようやく見つけた。横須賀中央駅近く「モアーズ」に入る「雪園」。本場の味を堪能するなら、ぼくたち夫婦の場合、ここに限ると思い、目指す。


上品なアクセントのある湖南料理。日本人の嗜好にアレンジしていると思うけれど、真髄を残し、媚びすぎていない。好みは分かれるだろうけれど、僕らはランチの価格、内容、気取らない空気感に魅せられている。



おいしいものに、クローズアップレンズで迫る。


時間帯によっては、セルフサービスでコーヒーが飲み放題になる。京橋の本店にはない、計らいではないだろうか。横須賀ローカルの気配りが嬉しい。ランチのセットでも、デザートの量、質ともに満足度が高い。


幸せな余韻でメロメロになりながら、視点をぐっと寄せる。週末の横須賀通い。ルーティンになりそうな気配です。

LEICA FLEX SL , SUMMICRON-R35mm(2ROM)/ f2
+KENKO MC CLOSE-UP No.3 ,
FUJIFILM SUPERIA Venus 800




2017年2月23日木曜日

テーブルフォトの便利ツール


半世紀ほど前に製造されたオールド一眼レフフィルムカメラ「ライカFLEX SL」と、広角(標準?)オールドレンズ「ズミクロンR35mm(1970年製2カム)」で日常スナップを愉しんでいます。散歩途中で惹かれた風景を、気分の昂揚を伴いながらパチリ、というシチュエーションには愉快な道具。なにしろ、大柄なカメラボディと真鍮レンズは合わせて重量1kg越え。ズシリとした重さが「持ち歩き感」と「機械を操作している感」を高めてくれます(笑)。しかし、たとえば卓上で料理あるいは小物のクローズアップを撮ろうとすると、被写体に30cmまで寄れるものの、レンズの特性で、ひとつのものを際立たせることは難しい。とはいえ、FLEX SL用レンズはこの一本しか所有していないため、試しにと、ケンコー「MCクローズアップレンズ No.3(48mm)」を活用してみることにしました。最短撮影距離30~50cmのレンズに装着できるそうです。



これはふだんテーブルフォトに多用しているデジタルライカ「ライカM-E」に最新の標準レンズ「ズミルックス50mm ASPH.」で最大限に寄って(70cm)撮影したもの。


そして、「ズミクロンR35mm」レンズに「クローズアップレンズNo.3」を装着して撮影したもの。
このクローズアップは2段階にピントが合い、被写体まで50cmほどの距離からピントを合わせるとこんな感じに。主題の李朝面取壺(中央)の表面をしっかりとらえ、周辺はおだやかにぼけています。なかなか好みの描写です。レンジファインダーカメラのライカレンズより、寄れるのは大きな利点。


これはライカM-Eとズミルックス50mmによる絵。
最短撮影距離70cmで撮影した画像をトリミングしています。


そしてズミクロンR35mmとクローズアップNo.3で最接近した絵。
親指大の被写体の直前でピントが合います。白磁の艶やかな透明感、背景の物の輪郭を品よく描いている。ヨドバシカメラ価格1,000円ほどの投資で、マクロレンズを買い足す必要はなくなったかも。風景によし、寄ってもよし。今後は常用カメラ&レンズとして、週末、葉山での近所散歩のみならず、東京の仕事場との行き来にも携行したくなりました。

LEICA FLEX SL , SUMMICRON-R35mm(2ROM)/ f2+KENKO MC CLOSE-UP No.3 ,

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4

2017年2月22日水曜日

ラバー・モカシンの工夫


雨の日に備えてビーン・ブーツ(MEN'S / EEサイズ)を購入しました。レインウエアに着替えるとき便利なようにと、履いたり脱いだりがスムーズな「ラバー・モカシン」を選択。サンダル感覚で履けるのはよいのですが、踵をしっかり固定しない構造のため、踵からつま先が靴のなかでゆるゆるに。そのため、ノーマル仕様では長く歩行すると、とても疲れてしまいます。キャンプ場や湿地など、アウトドアで足をリラックスさせるのが主目的な、特殊なシューズなのかもしれません。


少しでもフィットさせるため、極厚の靴下を履き、さらにはインソールにビルケンシュトックの「ビルコ ベーシック」を敷いてみました(なんという散財!)。快適なクッション性を得て、履き心地は劇的に改善したものの、長い距離を散歩するのには依然向かない。それでも、モカシンというシンプルなかたち、武骨なビーン・ブーツの佇まいは魅力的。靴の特性に自分の行動をフィットさせて使用しています。

LEICA M-E , SUMMILUX50mm ASPH. / f1.4